この大会が始まる以前に行った「順位予想」記事との答え合わせ。

過去の予想
1位:天頂片道切符(⭐︎的中)
2位:絶唱サンドバッグ(↓6)
3位:ライジン(↑1)
4位:シュプレヒコール(↑1)
4位:ガラスの靴が割れた(⭐︎的中)
6位:柴犬世界一周(↓2)
7位:ぶるーたす(↓1)
8位:神風出世魚(↓1)
9位:いわしつよし(↑2)
10位:特盛り牛丼大盛り(⭐︎的中)
9組目まではビタビタに当たっていた!!!
……のだけど、絶唱サンドバッグを盛大に外しました。
絶唱サンドバッグが予想通り二位に入っていたら、全順位もっとビタビタにハマってた。
個人的な感想として、神風出世魚と絶唱サンドバッグは「イベント戦」感がありました。
「こういう展開を描きたいから、このコンビはこういう結果が妥当ではないか」という書き手の想いが特にあらわれていた二組。
神風出世魚は「大会の緊張感を演出する存在」として、
絶唱サンドバッグは「主人公達によるリベンジを達成する存在」として。
ここを読み切れなかったのが、絶唱サンドバッグの順位を盛大に外した要因。
天頂片道切符とガチガチの優勝争いをする、格上ライバル枠かと思いましたが、
実際の絶唱サンドバッグは「ライバル」ではなく、「イベントボス」だった。
ただ、正直絶唱サンドバッグは、みんなでボコボコにすることにより溜飲を下げたくなるほどのヘイトを買ってた気がしないので、ちょっと勿体無い気はしました。
もしこれで主人公側のスタンスが「絶唱サンドバッグは道徳的には良くない漫才師だ。正直ムカつく。でも、ああいう奴らが活躍できるのも、お笑いの良いところなんだ。それに、悔しいことに面白い。だが、それはそれとして今回は俺たちが勝つ」というものだったら、
もっと主人公側を応援できた気はする。
要するに、「こいつらには勝たせちゃいけない」という主人公側のノリに乗れなかった部分があります。
どんなに素行が悪くても、好感度が低くても、「面白ければ勝っていいのでは?」と私は感じてしまった。
笑いとは、「正義」も「悪」も無い、平等の世界だと思うので。
そこだけ、私の感性とは少し違ったな、という感想でした。
絶サン関連で良かったところ
一方で、絶唱サンドバッグ関連では、細かいところに丁寧な伏線が張られていたのは良かった点です。
まず、絶唱サンドバッグが優勝争いできなかった「合理的な理由」がきちんと用意されている点。
天頂片道切符達によるイメージ操作により、絶唱サンドバッグはマイナススタートを切ることになりました。
しかし敗因はそれだけでなく、ネタの変更を余儀なくされた分、「クオリティが下がるネタを出さざるを得なくなった」点も挙げられます。
そう、単に空気が向かい風になっただけじゃ無い。ネタも変えてるんですよね。本ネタから、それ以外のネタに。
もし絶サンが最初に披露しようとしていたネタをそのまま披露できるような空気感だったら、もう少し結果は変わっていたかもしれません。
また、絶唱サンドバッグのツッコミの方(祭)が、結果発表までは自信満々だったのも細かい描写だなと思いました。
他の人のネタを見ていなかったからこそ、彼だけは「天頂片道切符との差」に気づけなかった。
「いつも通りウケたし、いつも通り俺たちの勝ちだろ」と思っていたのでしょう。他の組のレベルアップっぷりも見てはいなかった。
一方で、全てのネタをちゃんと見ていた控室のコンビ達は、「ここまで実力差があったとは」と違う意味で驚いた。
結果が発表される前から、天頂片道切符の優勝を確信できるほどに。
祭の発言込みで、「まるで絶唱サンドバッグが天頂片道切符を突き放すほどの力を持っていた」ように読者に思わせるミスリード。
しかし実際は真逆だった、という。
こういう演出は好きです。
もし祭が他のコンビのネタをちゃんと見ていたら、「このままじゃ少しやべえか。入りから変えねぇとな」と気づいて、結果は変わったかもしれません。
「自分たちしか見ていなかった絶唱サンドバッグ」と、
「他のコンビまで見て、出来ることは全てやった天頂片道切符」との差が、勝敗にハッキリあらわれる形となりました。
あと、ここは個人的な想像でしかありませんが、
絶唱サンドバッグの祭がいじめの相談を受けた際、「おんなじことで悩んでたヤツ知ってるんだよ」と語っていましたが、それは祭自身の可能性があるな、と思いながら読んでいました。その際のイメージ描写では顔が描かれていませんでしたが。
そう思う理由はいくつかあります。一つは、もしこの祭の軽薄そうなキャラが「彼の全て」だったら、イジメの相談なんて乗らないだろうな、と。
冷たく見下したり、適当にあしらってその場を立ち去るのが妥当。
普通、いじめられっ子のために、一軍達との約束を放り出して、わざわざ作戦会議なんてしない。
普通、「学校生活中、ずっと俺の隣にいろ」なんて面倒見の良いことは言わない。
普通、「お前の好きな『笑-1』で優勝すれば、納得いくか?」なんて、自分の時間や労力を、相方の好きな笑いに注ぎ込むことなんて出来ない。
恐らく彼自身、昔いじめられたことがあって、そして相方と同じようなやり方で状況を打開したからこそ、
彼は自分のやり方を正義だと信じているし、いじめられっ子の相方も放ってはおけなかった。
……というか、発言が冷笑的なだけで、行動はめちゃくちゃ献身的なんだよこの人。
みんな行動を見てほしい。めちゃくちゃ相方のために動いてる。
まとめ
天頂片道切符、優勝おめでとう!!!
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