【千と千尋の神隠し】裏設定&都市伝説の考察【カオナシ&ハク様&幻のラストシーン】

ホラー・ミステリー

千と千尋の神隠し

みなさんこんにちはこんばんは雨崎です。

今回は千と千尋の神隠しについて。

日本人の多くが一度は見たことがあるであろう「千と千尋の神隠し」。

実はこの作品には劇中では明かされていない裏設定や、まことしやかに囁かれる都市伝説が存在します。

それらを一つ一つ見ていきましょう。

ただし記事の性質上ネタバレを多く含みます。

ご了承ください。

湯屋のモチーフ

千と千尋の神隠しで物語の舞台として扱われる湯屋。

作中では単なるお風呂係としての印象が強いですが、

湯女」とは古来から遊女を示す言葉です。

またちょうちん(ランプ)は全世界でも共通で売春宿の印ですし、赤を基調とした建物は江戸の遊郭と共通しています。

宮崎監督自身も「今の世界を描くには風俗産業がふさわしい」という旨の発言をしており、

千と千尋の神隠しの舞台が風俗産業である、というは間違いないでしょう。

千尋が名前を間違えた理由

スタジオジブリ作品「千と千尋の神隠し」より引用

湯屋で千尋が湯婆婆に向けて書いた自分の名前。

「荻野千尋」の荻の火が犬になっています。

わざと名前を間違えた可能性もありますが、

ハクから「湯婆婆に名前を奪われると、本来の自分の名前を忘れてしまう」と忠告されるのは湯婆婆と契約を結んだ後のことですからこれも考えづらいところ。

湯婆婆と相対しているために名前を忘れる症状が少しずつ現れてしまっている、という説が有力と考えられています。



カオナシの正体

カオナシは作中で一貫して言葉を発することができないキャラクターとして描かれています。

自らの意思を発するためには他の誰かの声を借りなければならない。

宮崎駿監督はカオナシについて「現代の若者をイメージした。ああいう誰かとくっつきたいけど自分がないっていう人、どこにでもいると思いますけどね」と話しています。

自分の考えを持たない、また他の人間の意見に乗る形でしか自分の主張ができない、

現代の若者こそが「カオナシ」である、とも言えるでしょう。

「誰かとくっついていたい」だけのカオナシと、

明確な意思を持ちそのためには単独行動をも厭わない千尋はある意味で対極の存在にあるのかもしれません。

海の上を走る電車

ハクを救うために銭婆のもとへ行く千尋。

そのために海の上を走る電車を利用することになります。

釜じいからは「昔は戻りの電車があったんだが、近頃は行きっぱなしだ」絶対に降りる駅を間違えるな」と忠告を受けます。

また電車に乗り込む客は皆一様に黒色の半透明な身体という特殊な出で立ち、更に言葉を発することが一切ないというこれらの点はカオナシとも共通していますね。

決して戻ることの無い電車、そしてそれらに乗り込むカオナシに似た客たち、

これらは一体何をしているのでしょうか。

宮崎駿監督はこの電車について、「あの世界(電車の中)は我々が住む現代の世界と同じように、茫漠とした世界なんです」と話しています。



戻ることの出来ない電車というのは現代の不可逆的な時流を表しており、

そこに乗り合わせている乗客はカオナシ同様、明確な意思を持たず流されていく現代の人間を表しているものと考えられます。

更に電車から見える海や空といった綺麗な景色について宮崎駿監督は「千尋にこの世界にもきれいなところはあると知ってもらいたかったから」と話しています。

過酷な現実の中にも綺麗な場所は存在する、いわば救いとも受け取れるメッセージが込められているのです。

両親を見つけた理由

「千と千尋の神隠し」の終盤、

湯婆婆から大量の豚を見せられ「この中から両親を見つけ出すことが出来れば元の世界に帰って良い」と言われる千尋。

一見どの豚も同じようにしか見えませんが、千尋は見事正解を言い当てるのでした。

なぜ千尋には両親が居ないことがわかったのでしょうか。

これにはいくつかの説が存在します。

①湯屋での日々の中でたくましく成長したから冷静に判断し真実を見抜くことができた

②千尋が自分の名前を忘れずに居たために湯婆婆による支配を免れ、他の人間には同じように見える豚の違いにも気づくことができた

等が有力とされています。

この理由については明言されていないため、この他に理由があるかもしれません。

しかし物語終盤では竜と化したハクを見破っており、(その時点ではハクが竜であることを千尋は知らなかったにも関わらず)

物事の本質を見抜く能力が上がっていることは確かです。

それ故に多くの豚の中に自分の両親が居ないことにも気づくことができた、というのが最も有力な説でしょう。

とはいえ千尋に直接理由を聞くのが最も確実でしょうが…。

ハクとの別れ

湯屋から離れ元の世界に戻ろうとする千尋。

トンネルの前でハクとも別れることになります。

きっとまた会える」と話すハクですが…果たしてあの後どうなったのでしょうか?

作中では湯婆婆からハクに対し「八つ裂きにする」という旨の発言が飛び出ています。

当時の公式サイトや多くのファンは「八つ裂きにされてしまうのでは」という説を支持しており、

また監督の「永遠の別れ」という発言からも八つ裂きにされた、という説は濃厚であるように感じます。


幻のラストシーン

さて、千と千尋の神隠しはトンネルを通じて元の世界に戻り、両親に呼ばれ一緒に車に乗り物語は終わります。

しかし一部では「まだこれには続きがあった」「一部の映画館では流れていた」という、いわゆる幻のラストシーンがあった、とする意見も出ているのです。

その幻のシーンとされている内容がこちら。

元々着けていた髪留めが銭婆からもらった髪留めに変わったことに気づくも、その理由がわからずに不思議に思う千尋。

その後に新居に向かっている最中に、丘から引っ越し業者を見つけた母親が父親に「もうきちゃってるじゃないの~」と愚痴をこぼし、引っ越し業者にも「遅れられると困りますよー」と、注意を受けます。

千尋が新居の周りを歩いてると短い橋のかかった緑ある小川に気づき、

この川がハクの生まれ変わり新たな住処であることに気づいたような意味深な状態で物語がおわります。

ハクとのその後も想起させる意味深なエンディングですが、

これに関しては全くのデタラメ(もしくは記憶違い)であると断言しておきます。

以下でその理由を説明します。

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