戦争で親を亡くした兄妹が、草むらの中で蛍の光を楽しんでいる様子が描かれている……かのように見えるポスター。
しかしよく見ると、上空に黒い影があるのが分かる。
火垂るの墓のポスターを明るくしたら隠れているB-29が現れます。
飛んでいる蛍は、実は火垂る焼夷弾だという事が分かります。
戦争は一番ダサいです。 pic.twitter.com/2W41qErwnc— サカケン (@thenodogoshi) August 14, 2024
この黒い不穏な影は、神戸大空襲にも参加した米軍のB29の形をしている。
また、蛍の光に思われた「光の玉」の一部は、爆撃機が落としていった焼夷弾と思われる。
事実、光の玉には丸い形と流線型の二種類があり、色も少し違うように見える。
恐らく丸い方が蛍の光で、流線型が焼夷弾なのだろう。
なお、丸い光は画像の下半分を中心に存在するのに対し、
流線型の光は画像の上半分にのみ存在する。
蛍は地上を中心に活動するからこそ、画像の下半分に丸い光が集中しているのだろうし、
一方で焼夷弾は上空から落とされるからこそ、画像の上半分に流線型の光が集中しているのだろう。
流線型の光は兄妹の元にはまだ到達しておらず、
兄妹が蛍の光を楽しんでいる状況との整合性も取れている。
一見、蛍の光に癒しや楽しみを見出そうとする場面に見えるも、
その実「蛍の光」にも似た戦火が迫っているというおぞましさ・恐ろしさが描かれている。
放映当時の火垂るの墓のポスターを見返して、無数の光は蛍ではなくて、実はB-29から投下された無数の焼夷弾だったと云うことを知ったときは、本当に監督は何て残酷なんだと思ったと同時に、ここまでやらないと戦争の恐ろしさを視聴者は理解しないと云う監督の凄まじい執念を感じた。#火垂るの墓 pic.twitter.com/KMrhTpYvjZ
— M16A HAYABUSA (@M16A_hayabusa) August 14, 2024
なお、アニメを制作したスタジオジブリは2018年4月16日、ポスターについて、「当時を知る人が少なくなっており、確証を得られるものがありませんので、お答えは控えさせて下さい」とJ-CASTニュースの取材に答えていることがわかっている。
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