ガンテツボールと実際の効果の乖離
金銀時代のムーンボールは「月の石で進化するポケモンを捕まえやすくなる」という表向きの効果とは違い、
「やけどなおしで進化するポケモンの捕獲率を上げる」という効果を持っていたらしい。
もしガンテツがそんなボールを作り続けていたとしたら正気の沙汰ではない。
老後の趣味にしても目的や意図が不明である。
しかもそのボールを作っていただけでなく「つきのいしで進化するポケモンを捕まえやすくなるぞ」と適当なことを言いながら渡していたのだから、これはもう危険人物である。
いや、もしかすると「つきのいしで進化するポケモンを捕まえやすくなる」というのは、ガンテツからボールを受け取った我々が勝手にそう解釈していたのかもしれない。
「ムーンボールっていう名前だし、月っぽい見た目だし、多分つきのいしに関係するポケモンが捕まえやすくなるんやろなぁ…」というように、都合のいいように考えていただけなのかもしれない。
ガンテツは最初から“やけどなおしで進化するポケモンを捕まえるためのボールをつくるぞ!名前はムーンボールでいいか!”と強い意志を持って、ボール作りに励んでいたのかもしれない。
紛らわしいので、せめて名前をヤケドナオシボールにするなどして欲しいものである。
当たり前のことだが、この世に“やけどなおし”で進化するポケモンなど存在しない。
そんな進化条件のポケモンがいたら、“世の子供達がこぞって手持ちを火傷状態にさせようとプレイする”魔境が出来上がってしまう。
他にも、ムーンボールと同じ“ガンテツボール”に括られるスピードボールというボールがある。
これは逃げ足のはやいポケモンや素早さが高いポケモンに効くボール…のはずだがそうではない。
実はこのスピードボール、コイル、モンジャラ、ベトベターという3種類にしか効かなかった。
なぜだ。
正直この3種にスピードの印象は正直ないが、
かつてガンテツは高速で動くコイルやベトベターを目撃したことがあるのかもしれない。
ガンテツ「コイルやベトベターのような素早いポケモンを捕まえるためのボールを開発するか」
「よし出来た、これはスピードボールと名付けよう」
的な。
子供達の憧れ、ガンテツボール
モンスターボール・スーパーボール・ハイパーボール等のショップで販売されているボールとは一線を画すビジュアルと性能に、
現代でも育てたポケモンをお気に入りのガンテツボールにおさめようとするプレイヤーは少なくない。
ちなみに、以下が“ガンテツボール”の一覧となる。
ガンテツボール一覧
・ルアーボール
・ムーンボール
・ラブラブボール
・レベルボール
・スピードボール
・フレンドボール
筆者は金銀直撃世代なのだが、当時小学校に入る前の私にとってガンテツボールは本当に心躍る要素で、定期的にガンテツに依頼をしていた記憶がある。
ガンテツからボールを受け取る際、感激のあまり「ありがとうガンテツ!」という気持ちにもなったものだ。
あの世代の子供達にとってのガンテツボールの特別感たるや。
ガンテツボール自体、作るのに1日がかりの希少なアイテムであり、
特に金銀では一度に作れる個数が1つのみということもあって、
たくさん手に入れるのは厳しい環境にあった。
そんな中ガンテツが心を込めて作ってくれたボールには、今も感傷に浸れるだけの価値がある。
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